「リブランディングのはじめ方-2|制作物で伝わるのは、何割くらい?

伝わる制作物

こんにちは、ALO.です。
地域の事業者さんと向き合いながら、“想いが届く仕組み”をデザインしています。


普段、ロゴやチラシ、WEBなどの制作をご一緒していると、こんな会話がよくあります。

「チラシを出したんですが、反応がいまひとつで…」
「デザインはきれいって言われるんです。でも、成果が出なくて」

そこで今回は、ALO.がいつも心に置いている問いを共有したいと思います。

“そもそも、制作物で本当に伝わっているのは、どれくらいなのか?”

【デザインは「伝える手段」であって、「伝わった結果」ではない】

どんなに整ったレイアウトでも、

どんなに美しい写真でも、

それだけで想いが100%伝わるわけではありません。

なぜなら、制作物で伝えられることは、全体のほんの一部だからです。

たとえば、1枚のチラシで伝えられることには限界があります。

読み手がその場の文脈や感情でどう受け取るかによって、解釈は大きく変わります。

つまり、「伝えたいこと」=「伝わること」ではないという前提に立つことが、とても大切なのです。

 

【「デザインをつくる」前に、「どう伝わるか」を設計する】

制作物で伝わる割合を少しでも高めるには、

見た目を整えるより前に、“設計”を丁寧に行うことが必要です。

* 誰に届けたいのか

* その人は、どんな場面・どんな気持ちで目にするのか

* 最初の一瞬で、何を感じ取ってほしいのか

* そのあと、どう動いてもらいたいのか

これらを整理せずにデザインを始めてしまうと、

「きれいだけど、伝わらない」「わかりやすいけど、刺さらない」

そんな“空振り”が起きてしまいます。

 

【ALO.が大切にしていること】

ALO.では、制作のご依頼をいただくとき、

必ず「見た目の話」だけではなく、「どう伝えたいのか」「どんな人に届いてほしいのか」をご一緒に言葉にする時間を設けています。

それは、制作物だけで完結しない“伝わる仕組み”を整えるため。

また、スタッフの方がその後も迷わず発信していけるよう、思考の土台も一緒に整えることを大切にしています。

 

【では、制作物で伝わるのは、何割?】

答えは、きっと“場合による”のですが、

私たちの実感としては、制作物が伝えられるのは全体の3〜4割程度かもしれません。

でも、その3〜4割が「ちゃんと伝わる」設計になっていれば、受け手との距離はぐっと縮まるのです。

だからこそ、ALO.では「きれいに作る」ことよりも、

「伝える順番」「言葉のトーン」「世界観の一貫性」といった“見えない部分”の設計を重視しています。

 

【まとめ:伝えきれないことを前提に、伝わる仕組みをつくる】

制作物はあくまで「一つの入口」にすぎません。

そこにすべてを詰め込むのではなく、

「限られた中で何を伝えるか」「その先にどうつなげるか」を考えておくことが大切です。

ALO.では、「今伝えたいこと」と「届けたい相手」に合わせて、

必要な手段・順番・言葉・ビジュアルを、一緒に整えていきます。

 

次回は、

「Canvaとプロの違いは“構造”にある?」をテーマに、

見た目の美しさと設計することの違いをお話したいと思います。