こんにちは、ALO.です。
地域の事業者さんと向き合いながら、“想いが届く仕組み”をデザインしています。
普段、ロゴやチラシ、WEBなどの制作をご一緒していると、こんな会話がよくあります。
「チラシを出したんですが、反応がいまひとつで…」
「デザインはきれいって言われるんです。でも、成果が出なくて」
そこで今回は、ALO.がいつも心に置いている問いを共有したいと思います。
“そもそも、制作物で本当に伝わっているのは、どれくらいなのか?”
【デザインは「伝える手段」であって、「伝わった結果」ではない】
どんなに整ったレイアウトでも、
どんなに美しい写真でも、
それだけで想いが100%伝わるわけではありません。
なぜなら、制作物で伝えられることは、全体のほんの一部だからです。
たとえば、1枚のチラシで伝えられることには限界があります。
読み手がその場の文脈や感情でどう受け取るかによって、解釈は大きく変わります。
つまり、「伝えたいこと」=「伝わること」ではないという前提に立つことが、とても大切なのです。
【「デザインをつくる」前に、「どう伝わるか」を設計する】
制作物で伝わる割合を少しでも高めるには、
見た目を整えるより前に、“設計”を丁寧に行うことが必要です。
* 誰に届けたいのか
* その人は、どんな場面・どんな気持ちで目にするのか
* 最初の一瞬で、何を感じ取ってほしいのか
* そのあと、どう動いてもらいたいのか
これらを整理せずにデザインを始めてしまうと、
「きれいだけど、伝わらない」「わかりやすいけど、刺さらない」
そんな“空振り”が起きてしまいます。
【ALO.が大切にしていること】
ALO.では、制作のご依頼をいただくとき、
必ず「見た目の話」だけではなく、「どう伝えたいのか」「どんな人に届いてほしいのか」をご一緒に言葉にする時間を設けています。
それは、制作物だけで完結しない“伝わる仕組み”を整えるため。
また、スタッフの方がその後も迷わず発信していけるよう、思考の土台も一緒に整えることを大切にしています。
【では、制作物で伝わるのは、何割?】
答えは、きっと“場合による”のですが、
私たちの実感としては、制作物が伝えられるのは全体の3〜4割程度かもしれません。
でも、その3〜4割が「ちゃんと伝わる」設計になっていれば、受け手との距離はぐっと縮まるのです。
だからこそ、ALO.では「きれいに作る」ことよりも、
「伝える順番」「言葉のトーン」「世界観の一貫性」といった“見えない部分”の設計を重視しています。
【まとめ:伝えきれないことを前提に、伝わる仕組みをつくる】
制作物はあくまで「一つの入口」にすぎません。
そこにすべてを詰め込むのではなく、
「限られた中で何を伝えるか」「その先にどうつなげるか」を考えておくことが大切です。
ALO.では、「今伝えたいこと」と「届けたい相手」に合わせて、
必要な手段・順番・言葉・ビジュアルを、一緒に整えていきます。
次回は、
「Canvaとプロの違いは“構造”にある?」をテーマに、
見た目の美しさと設計することの違いをお話したいと思います。