――「判断に迷ったら、立ち返る場所をつくる」
こんにちは、ALO.です。
日々、ブランドやツールのリニューアルに携わる中で、
「方向性に迷って進めなくなる」
「意見が割れて決めきれない」
そんな場面に直面することがあります。
でも実はそれ、いい兆しかもしれません。
迷いが生まれるということは、何かを“ちゃんと考えようとしている”ということだから。
ただし、進めない時間が長くなると、
「自分たちって、何を大事にしたかったんだっけ?」と、不安になることも。
そんな時こそ、見返したいのが“ビジョン”です。
ビジョンは、理想論じゃなく「判断軸」
ビジョンというと、「立派なことを書かないといけない」と思われがちですが、
本来は、迷ったときに立ち返る“羅針盤”のようなもの。
たとえば、
• どんなお客様と関わりたいのか
• 何を大切にしたいのか
• 事業を通じて、社会にどう関わっていきたいのか
これらにあらかじめ自分たちなりの言葉を与えておくことで、決断の速度と質が変わるのです。
実際、こんなことがありました
あるプロジェクトで、
「可愛らしさ」と「上質さ」のどちらを前面に出すか、議論が紛糾したことがありました。
どちらも間違いではない。けれど、どちらを選ぶかでブランドの印象は大きく変わる。
そこで立ち返ったのが、クライアントが最初に語ってくれたビジョンの一文でした。
「お客様と対等でありたいから、悪いものは使いたくないし、正直に伝える」
この言葉を読んだ瞬間、チームの空気が変わりました。
そうか、ウケを狙うよりも“やさしさ”を感じるデザインの方が合ってる――と。
ビジョンがあることで、“感覚の好み”ではなく“目的”に基づいて選べたのです。
ビジョンは、迷ったときの「精神的な拠り所」
ビジョンがあると、判断がぶれにくくなるだけでなく、
関わる人たちとの対話も深まります。
たとえば制作の打ち合わせでも、
「この方向はビジョンに合っているか?」という視点があれば、
デザインの“好み合戦”にならず、建設的な話し合いができます。
そしてなにより、“自分たちがどこに向かっているのか”を見失いにくくなる。
ALO.では、制作の前に「ビジョンを言葉にする」時間を大切にしています
「名刺を変えたい」「パンフレットを整えたい」
そんなご相談の背景には、
「もっと伝えたい」「もっとちゃんと届けたい」という想いがあると、私たちは感じています。
その“想い”の奥にある理想や願いを、一緒に言葉にすること。
それが、デザインをブレさせず、一貫した伝わり方を生む起点になるのです。
迷ったときこそ、立ち止まってビジョンを見返す。
それは、スピードを落とすことではなく、「ぶれずに前に進むための準備」かもしれません。